組込みHPC
近年になって組込みエレクトロニクスが爆発的に発展しました。その多くには、10年前のデスクトップコンピュータの性能を超える非常に高性能なマイクロプロセッサが組み込まれています。スマートフォンがその一例ですが、他にも例は数多くあります。コンピュータビジョン、車載システム、UAV(ドローン)、セキュリティカメラ、およびネットワークセキュリティなどは、組込みエレクトロニクスを組み込むカテゴリのほんの一部です。
組込み HPC は、組込みアプリケーションの計算能力を向上させるために有効です。この種のアプリケーションでは CPU と FPGAを同じボード、理想的には同じチップに搭載する必要があります。 このためアルデックの TySOM ボードは、 Xilinx Zynq MPSoC ファミリと、ARMプログラマブルシステムとFPGAを統合したチップセットをベースにしていました。

組込み HPC アクセラレータ
- TySOM-3A-ZU19EGは、Zynq® UltraScale+™ MPSoCデバイスを搭載したコンパクトなSoCプロトタイピングボードで、SoCプロトタイピングソリューション用のソフトおよびハードエンジン、、IP検証、グラフィックス、ビデオ、パケット処理用、および初期ソフトウェア開発とリアルタイム制御を組み合わせながら64ビットプロセッサのスケーラビリティを提供します。Xilinx Zynq Ultrascale+ ZU19EG-FFVB1517 MPSoCが他のZynq MPSoCデバイスよりも優れている主な利点は、100万個を超えるロジックセルを備えたZynq® UltraScale+™ MPSoCファミリで最大のFPGAを搭載していることです。最大1.5GHzで動作するクアッドコアARM® Cortex-A53プラットフォーム、デュアルコアCortex-R5リアルタイムプロセッサ、Mali-400 MP2グラフィックスプロセッシングユニット、および16nm FinFET+ プログラマブル ロジック 1,143Kロジックセルが含まれます。このプロトタイピングボードには、プログラマブルロジック(PL)用の8GB DDR4メモリと、プロセッシングシステム(PS)用の8GB DDR4 SODIMMメモリが含まれています。このボードには2Gb NANDメモリが含まれ、Micro-SDカードで最大32 GBのSSDストレージをサポートします。また、512Mb QSPIフラッシュメモリも備えています。 通信およびネットワーキングは、2つのギガビットイーサネット、Wi-FiおよびBluetooth、CAN、Pmod、4×USB 3.0、USB to UARTブリッジ、USB 2.0 OTG、JTAG USB、SATA、QSFP+、およびPCIe x1 GEN3/4コネクタにを搭載しています。DisplayPort、HDMI IN/OUTを使用してマルチメディアインターフェイスが提供されます。 周辺機器を拡張するために、2×FMC VITA 57.1-2010準拠がボードに用意されています。それにより、追加のデバイスはアルデックが提供するFMCドータカードにて接続できます。
- TySOM-3-ZU7 - クアッドコアARM Cortex-A53汎用プロセッサ、ARM Cortex-R5リアルタイムプロセッサ、ARM Mali-400グラフィックスプロセッサ、H.264 / H.265ビデオコーデックを搭載した Zynq UltraScale+ ZU7EV ベースのアクセラレータボードです。組み込みアプリケーションの最重要機能を高速化するため、または外部デバイスインタフェースのグルーロジックを実装するために、 内蔵FPGAが使用可能です。ZU7EVの異種アーキテクチャは、ニューラルネットワーク、暗号化、画像およびビデオ処理などのさまざまなアプリケーションにとって強力なプラットフォームになります。
- TySOM-2 - デュアルコアARM Cortex-A9汎用プロセッサとZynq-7000ファミリで最大のFPGAを1チップに搭載した Zynq-7000 XC7Z100ベースの アクセラレータボードです。 多数のDSPブロック(2020)は、組み込みビジョンアプリケーションに最適です。
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TySOM-3A (ZU19EG) |
TySOM-3 (ZU7) |
TySOM-2 (7Z100) |
Logic Cells
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1143000 |
504,000 |
444,000 |
DSP Blocks
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1,968 |
1,728 |
2,020 |
On-chip RAM
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70.6 Mb |
38 Mb |
25.5 Mb |
PS ARM Subsystem Spec.
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CPU: Quad-core ARM Cortex-A53 Dual-core ARM Cortex-R5 ARM Mali™-400 MP2 |
CPU: Cortex-A53 Quad Core RT CPU: Cortex-R5 Dual Core GPU: Mali-400 H.264/H.265 Integrated Codec |
CPU: Cortex-A9 Dual-core |
設計自動化
組込み HPC アプリケーションの設計を容易にするため、アルデックは Xilinx SDx ツールにロード可能な TySOM システムプラットフォームを提供し、SDx C/C++ アルゴリズムでファイルをコンパイルして FPGAに応じた RTL コードに変換します。最終的に RTL コードは選択されたシステムプラットフォームに自動接続されます。
コンパイルと実装の全ての処理が完了すると、生成されたファイルを SDx から SD カードへアップロードし、TySOM ボードを起動するのと同じくらい容易に、 組込みアプリケーションの実行が可能です。
リファレンスデザインとサービス
迅速な立ち上げのために、アルデックは様々な周辺機器とプログラマブル・ロジック(FPGA)を使ってアプリケーション・アルゴリズムを高速化し、組込み Linux の実装を行ういくつかのリファレンスデザインを提供します。 FPGAを活用した組込みHPCの利点は分かるもののチームとしてハードウェアを扱った経験に乏しいお客様は、アルデックのカスタムエンジニアリングサービスでその溝を埋めることができます。アルデックはFPGAハードウェアの設計・検証で長い経験があり、短期間でシステムを完成させたり、すぐに使えるリファレンスデザインにお客様のアルゴリズムを組み込んだりする際にお手伝いすることが可能です。
主要機能
- 様々な要求に適合する TySOM ボードのポートフォリオ
- 補完的な FMC ドーターカードとの互換性
- 完全な設計と検証環境
- Xilinx SDx や Vivado ソフトウェアと緊密に統合
- アルデックの 30年以上の開発経験から得た高性能で信頼できるハードウェア
ソリューションの内容
- アルデック TySOM ボード
- TySOM リファレンスデザイン
- Riviera-PRO HDL シミュレータ (オプション)
- 技術ドキュメント、チュートリアルおよびホワイトペーパー
- SDx ハードウェアプラットホームパッケージ (ボードサポートパッケージ - BSP)
- RTL ポーティングサービスのカスタムエンジニアリング
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