暗号化と復号のアルゴリズムはデータ伝送のセキュリティが必要とされる色々な分野で利用されています。個人、グループ、そして国の安全はこれによって保証されています。AESやDESのような新しい暗号化アルゴリズムは、コンピュータにかける負荷もどんどん大きくなっています。
セキュリティは組込みデザインでも不可欠な要素になっています。特にモノのインターネット(IoT)やインダストリー4.0などの分野にあてはまります。現場の測定器で読み取った機密データはクラウドに送られ、そこでさらに処理されます。無線通信がよく使われるのは、環境的な条件と動きやすさのためですが、クラッキングにさらされる頻度は非常に高くなります。そのため、データを集めてクラウドに送る役割を担うゲートウェイデバイスは、暗号化・復号のアルゴリズムをサービスとして持たなければなりません。
Xilinx Zynqのようにプロセッシングシステムを統合したFPGAは、暗号アルゴリズムのハードウェア・アクセラレータを実装するのに便利なプラットフォームです。また、アクセラレータをさらにカスタマイズ(安全性向上)可能で、組込みプロセッサに負荷をかけず他のプログラムを同時に実行できます。アルデックはHPCなどの組込みアプリケーション向けに、ZynqデバイスベースのTySOMボードのシリーズを販売しています。
暗号やIoTなどの分野でFPGAがいかに強力かを示すために、アルデックはゲートウェイデバイスのデモデザインを作りました。このデザインでは、AESのアルゴリズムをFPGAにインプリメントして、暗号化されたデータをWiFiインタフェース経由で転送します。ARMの処理系で色々なセンサからデータを収集・まとめて、AESで暗号化してからWiFiネットワークに送ります。受信側のデバイスはローカルの秘密鍵で復号します。このデモはリファレンスデザインとして、それをベースにしてさらにカスタマイズして実装をすることもできます。
主な機能
ソリューション内容