アルデックとIndian Institute of Scienceの大学発ベンチャーReneLife、SC16でHESアクセラレータによる精確なゲノムアライメントができるReneGENEを展示Date: 2016/11/14 Type: ReleaseHenderson, NV – 2016年11月14日 - システムおよびASICデザインのHDL混合言語シミュレーションとハードウェア・アシステッド・ベリフィケーションのパイオニアである Aldec, Inc. (以下「アルデック」)と、インド・バンガロールにある Indian Institute of Science(IISc)の学内ベンチャーである ReneLife Private Limited(以下「ReneLife」)は、ReneLife 独自のコア技術、ReneGENEを実装したアクセラレータ・プラットフォームを共同開発し、展示会で展示することを発表しました。このプラットフォームはアルデックの高品質FPGAベース・アクセラレータ HES-HPC™ をベースプラットフォームとして、ビッグデータマッピングとDNAショートリードのアライメントを超高速かつ精確に処理できるソリューションです。2016年11月14~17日に米国ユタ州ソルトレークシティーで開催されるSC16, International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis SC16(ブース番号4476)でデモ展示します。 ReneGENEについて HES-HPC™上で動作するコアテクノロジーAccuRAは、精確かつ超高速なビッグデータマッピングと次世代シーケンシング(NGS)プラットフォームからのDNAショートリードをアライメントするソリューションで、反復領域を含めてゲノムをすべて(百万~十億塩基長)カバーします。 完全ストリーミング、マルチスレッド、ハードウェアの動的並列プログラミングにより、メモリのボトルネックやストレージの問題を解決しました。 ホストの計算負荷とI/O負荷を劇的に削減 スケーラブルで多重並列な処理とデータパイプライン 最小限の決められた時間内でショートリードマッピングを実行 ReneGENEのパフォーマンス AccuRAはアルデックのHES-HPC™プラットフォームのスケールに合わせてカスタマイズできます。デザイン粒度も段階的に選べます。 アライメント時間はReneGENEを1個のGPU OpenCLでインプリメントしたGMAccSより最大で10倍高速です。一方、GMAccSはオープンソースのGPU CUDAのインプリメントであるCUSHAWよりも最大で2.62倍高速です。 GMAccS自体もBLASTなど標準的な発見的アライメントツールよりも150倍高速ですが、AccuRAは競合よりもさらに高速で、発見的方法以上の精度も見せます。 参照ゲノム配列(30億塩基長)に対して5億リード(100塩基長)をアライメントし、かつ1リードごとに参照配列5箇所のマッピングをレポートさせる場合、AccuRAは 21.14 GMPS (Giga Maps Per Second) および 46.56 GCUPS (Giga Cell Updates per Second) のパフォーマンスで、およそ 3.66分の間にマップオペレーションを 4.65 T回、細胞更新を 10.24 T回実行します。データ転送はPCIeインターフェース経由のストリーミングです。 Indian Institute of Scienceの助手であるSanthi Natarajan氏のコメント:「SC16ではReneGENEの能力をお見せするまたとない機会です。アルデックのボードのマルチFPGA環境では、配列を秒単位で完了させるためにパフォーマンスをさらにスケールアップできます。」 ReneLifeの共同創設者、Debnath Pal 博士のコメント:「AccuRAはサイズが百万から数十億までのゲノムを正しく扱うことに成功しました。FPGAを1個搭載するHES-7プラットフォームでは、AccuRAは650GBのヒトゲノムのショートリードデータをわずか数分でアライメントしました。この成功はアルデックのプロフェッショナルなRTLポーティングサービスのおかげです。アルデックの技術チームが今回のために開発してくれたおかげです。」 アルデックのハードウェアディビジョン・ゼネラルマネージャ、Zibi Zalewskiのコメント:「ReneLifeとの協業は、優れた産学連携の成功例のひとつです。ReneGENEのパワーとアルデックのHES-HPC技術のスピードを併せ持つ新しいゲノム解析ソリューションが生まれました。大きな課題だったのはAccuRAをFPGAリソースにポーティングする上で最適な形を見つけることでした。その際、ホスト・FPGA間伝送をできる限り高速にして、統合のしやすさも考える必要がありました。アルデックのProto-AXIインターフェースをHESアクセラレータ・ボードに使用することでこれが可能になりました。 ReneLife共同創設者 S K Nandy 博士のコメント:「AccuRAは競合製品より桁違いに高速です。ReneGENEはクラウドにもローカルプラットフォームにも導入可能な、適正価格のソリューションで、研究所から病院まで色々な領域で横断的に利用できるよう、ゲノム解析パイプラインに接続することができます」 アルデックのマーケティングディレクター、Louie De Lunaのコメント:「RTLポーティングサービスは当社の30年以上にわたって培ったFPGA/ASIC設計、ハードウェア記述言語、および検証の方法論のノウハウを活かしたものです。RTLポーティングサービスはハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のアルゴリズムやアプリケーションを成功させるために不可欠なものと考えています。科学者とソフトウェア開発者は低いレベルのハードウェア統合に関わる必要がなく、すぐに使えるFPGAベースのアクセラレータを必要としています。こうした使用形態を理解した上で、アルデックはFPGAアクセラレータとRTLポーティングサービスからなるHPCターンキーソリューションを提供します。サービスの中にはPCI ExpressドライバやソフトウェアAPIなどをまとめたLinuxホスト用、Windowホスト用のソフトウェア・スタックが用意されています。 アルデックのHESプラットフォーム上で動作するReneGENEに関するデータシートについては、Aldec.comをご覧ください。 ReneLifeについて ReneLife は Indian Institute of Science の大学発ベンチャーとして立ち上げられた、ライフサイエンスのテクノロジーベンチャーです。ReneLife はハードウェアとソフトウェアの両方を開発できる技術を駆使し、最先端の高速化ソリューションを提供することに専心しています。最初に開発したのが独自のコア技術であるReneGENEです。これはNGSプラットフォームからのショートリードを超多重並列かつスケーラブルな形で精確に配列する技術です。社の目標は、安価で日用品レベルの製品とソリューションを新たに開発して市場に出し、精密医療とターゲット医療のフロンティアを広げることです。 renelife.co.in アルデックについて 1984年に設立されたアルデックは、エレクトロニクス・デザイン検証のインダストリ・リーダです。RTL設計、RTLシミュレータ、ハードウエア・アシステッド・ベリフィケーション、SoC/ASICプロトタイピング、エミュレーション、組込、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)、デザインルールチェック、クロックドメイン交差検証、VIPトランザクタ、要求ライフサイクル管理、DO-254機能検証および軍事/航空宇宙向けソリューションといったパテントを取得したテクノロジを提供しています。 www.aldec.com AldecはAldec, Inc.の登録商標です。その他の商標および登録商標は各所有者の財産です。 Media Contact: アルデック・ジャパン株式会社 宮島 健 03-5312-1791sales-jp@aldec.comwww.aldec.com Media Contact: ReneLife Private LimitedProf. Debnath Pal, Director+91 80 23601409dpal@cds.iisc.ac.in