中規模から大規模ASIC/SoCデザインのプロトタイピングおよびエミュレーションに最適な新しいHESボードDate: 2021/07/19 Type: ReleaseHenderson, NV, USA – 2021年7月19日 – HDL混在言語シミュレーションとFPGAおよびASICのハードウェア・アシステッド・ベリフィケーションのパイオニアであるAldec, Inc. (以下「アルデック」)は、約83M ASICゲートのデザインに対応したASIC/SoCフィジカルプロトタイピング/ハードウェアエミュレーションボード「HES-VU19PD-ZU7EV」を発売しました。 HES-VU19PD-ZU7EVは同容量のボードと比較して、ロジック用に2つのFPGAしか使用していません。これにより、FPGAの分割が容易になり、中規模のASICまたはSoCを対象とするデザインプロジェクトの立ち上げ時間を短縮することができます。また大規模デザインでは、高速バックプレーン(年内発売予定)を介して4枚のボードを接続することで、332M ASICゲートに相当する機能を実現します。また、バックプレーンを相互に接続(最大3枚)することで、約996M ASICゲートのデザインにも対応することが可能です。 HES-VU19PD-7U7EVのロジックモジュールのFPGAはいずれもVirtex UltraScale+ VU19Pデバイスであり、これまでのXilinx FPGAの中で最大のロジック容量を持っています。アルデックの新しいHESボードには、Xilinx Zynq UltraScale+ ZU7EV MPSoCも搭載されています。ホストモジュールとして機能し、クアッドコアのARM Cortex-A53、デュアルコアのARM Cortex-R5リアルタイムプロセッシングユニット、PCIe Gen3組込みIPを搭載しています。 Xilinx Test, Measurement and Emulation Marketsのシニアディレクター Chris Stinsonのコメント:「当社の最新のVirtex UltraScale+ VU19Pデバイスは、ASICやSoCのプロトタイピングに適しています。アルデックはこれらのデバイスを2つ、そして最も強力なZynq FPGAを1つ搭載することで、ASICやSoCプロジェクトを迅速に進めることができる非常に汎用性の高いプラットフォームを実現しました。」 アルデックのハードウェア事業部ゼネラルマネージャー Zibi Zalewskiのコメント:「この新しいプラットフォームでは、HES-7ファミリで好評のデュアルFPGAボードのシステムアーキテクチャの多くを再現し、Xilinxの最新かつ最大のUltraScale+ FPGAを搭載したことで、エミュレーションとプロトタイピングの両方のシナリオで容量と機能を大幅に拡張しています。また、コントローラにZynq US+デバイスを採用したことで、プロトタイピング用のテストベンチをホストすることができます。HESボードのプロトタイピングおよびエミュレーション機能は、アルデック独自のものです。」 さらにZalewskiは、SoCおよびASICデザイン向けのアルデックの完全に自動化されたスケーラブルなハイブリッド検証環境であるHES-DVMの改訂版が準備されていることを示しました。そして次のように述べています。「これにより、たとえばデバッグ機能の強化などを通じて、新しいボードのパワーをさらに引き出すことができるでしょう。」 HES-VU19PD-7U7EVには、ロジックデバイスとのPCIe x16 Gen3接続と、コントローラFPGAとのPCIe x8 Gen3接続を提供するPCIeスイッチデバイスが搭載されています。その他のインタフェースとしては、各ロジックFPGAにQSFP-DD、コントローラFPGAにイーサネット(1Gb)とUSBが搭載されています。 メモリとのインタフェースに関しては、新しいHESボードは外部DDR4メモリを収容するための5つのSODIMM(各VU19Pに2つ、ZU7EVに1つ)に加えて、SSDストレージを追加するためのNVMe M.2 PCIeを備えています。 HES-VU19PD-7U7EVにはアルデックのHES Proto-AXIソフトウェアパッケージが付属しており、ボードとの通信やプログラミングに必要なドライバやユーティリティがすべて含まれています。ホストとの接続をすぐに開始できるように、アルデックはZU7EVデバイス用の組込みLinuxのすぐに使用できるイメージを提供します。 HES社のProto-AXIソリューションのエキストラオプションを提供しています。Proto-AXIインストーラーパッケージには、技術資料とデザインサンプルが含まれています。 また新しいボードは、、ドーターカードとの接続用に2つのFMCコネクターを搭載し、様々なアプリケーションに対応するSoCの開発を大きくサポートします。 HES-VU19PD-7U7EVは、現在サンプル出荷中で、第3四半期の初めに完全生産が予定されています。製品の詳細については、こちらをご覧ください。 HES™ プロトタイピングボードについて HES™は、SoC/ASICプレシリコンフィジカルプロトタイピングおよびハードウェアエミュレーションボードの豊富な機能を備えたファミリです。本製品は、Xilinx(Virtex-7、Virtex UltraScale、Virtex UltraScale+、Zynq UltraScale+)またはMicrochip(PolarFire、SmartFusion2)の高性能デバイスを搭載したボードを提供します。 HES高速バックプレーンは、ボードの相互接続を可能にし、数100M ASICゲートのASICやSoCをターゲットにしたデザインにも容易に対応します。さらにすべてのボードはアルデックのFMCドーターカードに対応しており、EDA業界では最も幅広いラインナップとなっています。また、HESボードは、高頻度取引(HFT)、コンピュータビジョン、ゲノムアライメントなどのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)アプリケーションのアルゴリズムアクセラレーションにも使用できます。 HES-DVMについて HES-DVM™は、SoCおよびASIC設計用の完全に自動化されたスケーラブルなハイブリッド検証環境です。SCE-MIやTLMなどの最新のコ・エミュレーション規格と最新のFPGAテクノロジを利用し、ハードウェアおよびソフトウェア設計チームはデザインのハードウェアプロトタイプへの早期アクセスを取得します。同時に互いに作業を行うことで、RTL精度で高レベルのコードを開発および検証することが可能で、SoCエミュレーションやプロトタイピングモデルを高速化することでテスト時間の短縮、およびシリコンリスピンのリスクを低減します。